「日経コンピュータ」 12/20号 に札幌市の次期システム構築の記事が掲載されました。このシステム構築プロジェクトでは、弊社が普及を推進しているAIST包括フレームワークとその主要コンセプトであるグラスボックス化による利用者主導の考え方を採用していただいています。
「ユーザー主導の分割発注 グラスボックス化で20年品質」札幌市
開発事業者に任せきりにせず利用者主導でシステム開発をするべきというお話をすると、「うちには内製なんてとても無理」というご意見をいただくことがよくあります。実際、私も内製のハードルはとても高いと思います。これに対する解として弊社が提示してきたのが、発注側に透明性の高い開発標準を用意するグラスボックス化の考え方です。
記事にもあるように、弊社は基盤となる部分の開発を行ってきましたが、同時にグラスボックス化に必要になる複数の開発事業者と利用者側の関係者の調整の役割も果たして参りました。今年の7月にあった最初の大規模システムリリースが、大きなトラブルもなく無事完了させることができたことは、グラスボックス化による利用者主導の開発の成功事例と言えるものだと考えています。
ここに至るまでに数多くの課題に直面しましたが、それをメンバーと関係者の皆様の協力のもとに解決してきました。これからも途切れることなく難題への取り組みが続くことは間違いありませんが、グラスボックス化による利用者主導の適用について、ひとつの結果を示すことができた意義は大きいと思っています。
弊社のこれからのチャレンジは、これまでの経験をより多くのユーザ事業者、開発事業者へと展開していくことです。包括フレームワークは、今回の事例では自治体が対象となっていますが、業種・業界を問わず適用できるものです。利用者主導でシステム開発をしたいとお考えのユーザ事業者、開発事業者の皆様には、グラスボックス化に基づく開発標準の策定をご検討下さい。
基本となる考え方は、書籍「大規模オープンシステム開発入門」(丸善出版)で紹介していますのでご参照いただけるとイメージが湧きやすいかと思います。実際に取り組むにあたっての疑問などがあれば弊社まで遠慮なくお問い合わせ下さい。いろいろな形でお手伝いができると思います。
少し気が早いですが、年の暮れが押し迫って参りました。2013年が皆様にとって、良い年になりますよう心よりお祈り申し上げます。