日経連載第6回~文書は人を映す

日経SYSTEMSに連載の第6回目が掲載されました。二つ目のできの悪いドキュメントを修正する3回目の完結編で、今年度前半の終了となります。以前にお伝えしたように、お陰様で後半も継続します。図をテーマにしようと考えています。

今回の記事ではドキュメントの構造を修正しながら、それが仕事の構造を表していることを説明し、ドキュメントの構造の整理スキルの向上が、仕事の段取りスキルの向上につながるという指摘をしています。

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文中では、できの悪いドキュメントを複数のメンバーでそれぞれ修正するというトレーニングについて紹介しましたが、これは実際に私の会社で現在も行っています。文中で書き切れなかったポイントについて触れておきます。

大切なのは、対象となるできの悪いドキュメントを書いた本人にも参加してもらうことです。ドキュメントの修正をする場合、一番厄介なのは、本当に伝えたいことが伝わるように書き直そうにも、何が書いてあるのか、そもそも読み取れないことです。

内容は整理できているのに、作文のスキルが低いために理解できないのか、それとも、内容が整理されていないので、作文スキルがどうあれ理解できないのか、どちらかがわからないのです。両方のときも当然あります。

書いた本人がいれば、伝えたかった真意を直接聞くことができます。実際聞いてみると、伝えたいことが整理されていないということがほとんどです。当人も伝わっていないことについて納得できる上、その場の議論を通じて再整理が進むこともあります。

聞いた結果を踏まえ、参加者全員でドキュメントを書き直してもらうと、コンペ状態になるのですが、実にいろいろなものが出てきます。ドキュメントには、物事を整理するスキルはもちろん、性格まで反映されます。

書道の世界で、書は人なりという言葉があるそうですが、ビジネスの場面では、文書は人を映すものだと思うことの多い昨今です。