AIに負けないということ

昨日の続きです。「勝負ドキュメント」を修飾するのに、「競合に負けない、AIに負けない」というフレーズを使っています。

「競合に負けない」というのはコンペ(つまり競争)が前提になる提案書なので良いとしても、「AIに負けない」はどういうことか、聞かれそうです。正直、勢いで書いてしまったところはありますが、ドキュメント作成で機械と勝負する場面が迫っているいう主張をしているわけではありません。

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今後、システム開発の作業の中でも、他の職種とまったく同様に、機械に任せられる部分は増えてくるはずです。個別にはいろいろな技術が登場してくると思いますが、大きな方向を捉えると、解決するべき問題が明確で、それを実現する技術が複雑という場面は機械の助けを借りるべき領域といえるでしょう。

反対に、解決するべき問題が曖昧で、したがって、どう解決したら良いのかも不明という、いかにも人間くさいところが、これからも長く機械ではどうにもならない領域として残るだろうと考えています。こういう領域での課題解決には、曖昧な話から仮説を立てることで、問題とそれに対する解決策を明確にして、他の人を説明する力が必要になります。

こう考えると、提案、企画、研究、についてその目標や成果を説得できる「勝負ドキュメント」の作成のスキルを高めることは、将来の活躍の可能性を拡げておくことになるのではないか。この仮説をもって、「AIに負けない」という表現にしました。

さて、これが適切であるかどうか、わかるのはずっと先になりますが、いずれにしても人それぞれで、何らかの対AIの長期展望を持って生きていかないといけない、面倒くさい時代になったものです。