理想の上司とのお別れ

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私がコンサルタント時代に一番お世話になった上司の方が、亡くなった。お通夜には多くの参列者が訪れ、人望の厚さを物語っていた。

私とは、5歳くらいしか違わないが、圧倒的に経験豊富で頼れる、私にとって理想の上司だった。

理想の上司像を、私は明確に持っている。平時は口を出さず自分の好きなようにやらせてくれて、行き詰まったときは助けてくれる上司だ。

我ながら勝手な言い分だと思うが、そうした度量の大きさがなければ、会社は発展しないだろうと思っている。

実際に、自分ではどうにもできない、本当に困ったときに何度か助けてもらった。沖縄で休暇中だったところを東京に呼び出して、提案準備に参加してもらったこともあった。妙な言いがかりを付けてくる厄介な人達を捌いてくれたこともあった。

開発プロセスが鍵となる案件を取りに行ったときに、本当にそのプロセスで上手くいくのか自信が持てなかったことがある。絶対に上手くいかない開発プロセスもないし、絶対に上手くいく開発プロセスもない。そんなものだから気にするなと背中を押された。これが後に大きなビジネスに発展するきっかけとなった。

私自身も理想の上司でありたいと心がけてきたが、どんなトラブルでも解決できるだけの腕力と胆力がなければできないことだ。容易に真似のできることではない。

上司であり、先輩であり、兄貴分であり、背中を追いかけるも、追いつけない目標でもありました。こんなに早くお別れすることになるとは思いもしませんでした。懲りもせず、またぞろ新しいことに手を出し続ける元部下を見守っていてください。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。