震災一年目に際して思うこと

震災からはや一年が経とうとしています。 犠牲となられた方々のご冥福を、改めてお祈りいたします。

私の会社のメンバーにも、ご家族が犠牲となった方がおり、決して他人事ではありませんが、メディアを通じ、大きな被害を受けた東北の方々、続く原発事故により住む場所を失った方々の様子を見るにつけ、今なお現在進行中であることを改めて認識させられます。

昨年は震災を契機に、私自身これからの日本、これからの時代を担う世代のために、自分にできることが何かを、それまで以上に問うようになりました。

まず、会社の事業を通じた社会への貢献という観点は、より強く意識しています。私の会社の事業は、地方自治体の基幹システムをより良くしていくものであり、その中には災害対策も含まれます。自治体への貢献によって、日本の未来をより良くするために全力を尽くしたい思いです。

今年は、これに加えて、若い世代の育成という観点に力を入れていきたいと思っています。若い世代が、我々のときよりも早くより効果的に高度なスキルを身につけてもらえるようにすることこそが、今後の日本の競争力を生み出す源泉になるはずという思いがあるからです。

私にできることは二つです。ひとつは、技術者のコミュニケーション能力を高めるためのロジカル・シンキング体系(MALT)の展開です。こちらについては、今年はセミナーを本格展開したいと考えています。

もうひとつが、企業システム開発についての全体観の提供です。現在システム技術の進歩と開発の分業化が進み、開発の全体観を捉えることが難しくなっています。現在、そこを埋めるための書籍の準備を進めており、これにより、これまでより早く一人前の技術者になるための知識が身に付けられる環境ができればと考えています。

微力ではありますが、志を同じくする皆さんと、気持ちを一つにして進めていきたいと思います。